SIGEP Asia / Restaurant Asia 2026視察レポート|シンガポールで見えた食品設備メーカーの販路開拓

2026年7月15日から17日まで、シンガポールのSands Expo & Convention Centre(Marina Bay Sands)で開催された「SIGEP Asia / Restaurant Asia 2026」を視察しました。

同イベントは、食品・飲料、外食、ホテル、カフェなどのフードサービス業界を対象に、食品・飲料製品から厨房機器、サービス、関連ソリューションまで、幅広いサプライチェーンを紹介するB2B展示会です。

今回は、日本の食品加工設備、厨房機器、水処理・衛生関連製品などの東南アジア展開を想定し、現地ディストリビューターや関連企業との接点づくり、市場ニーズの確認を目的に3日間会場を回りました。

メーカー出展に見えても、実際はディストリビューターの場合がある

会場には、厨房機器、ベーカリー機器、冷凍・冷蔵設備、水処理、衛生、清掃ロボット、F&B関連サービスなど、幅広い分野の企業が出展していました。

印象的だったのは、ブースではメーカーのように見えても、実際に話を聞くと、複数ブランドを扱うディストリビューターである企業があったことです。展示されている製品や出展者リストだけでは、その企業が自社製品メーカーなのか、複数メーカーの製品を扱う販売代理店なのかを判断しにくい場面がありました。

特に、海外で代理店候補を探す場合は、「何を展示しているか」だけでなく、「どのような商流を持っているか」を確認することが重要です。担当者へのヒアリングでは、次のような点を確認します。

  • 取り扱っているメーカーや製品
  • 主な顧客と販売先
  • 対応している国・地域
  • 食品工場、セントラルキッチン、レストランなどへの納入実績
  • 設置、メンテナンス、アフターサービスへの対応
  • 新しい日本製品を取り扱う可能性

展示会は候補企業を見つける場であると同時に、各社の販売機能、顧客基盤、対応範囲を具体的に確認する場でもあります。現地で直接話を聞くことで、Webサイトや出展者リストだけでは分からない情報を得ることができます。

現地ディストリビューターから日本製品への具体的な相談

今回の視察では、シンガポールで業務用厨房・ベーカリー機器を扱うディストリビューターから、日本製のサンドイッチカッターを販売したいという具体的な相談がありました。

現地企業が必要な製品をすでに特定していても、適切な日本メーカーの窓口へ接続できていない場合があります。このような相談では、すぐにメーカーへ連絡するのではなく、まず現地企業へ次の内容を確認します。

  • 希望する製品や機能
  • 想定している顧客
  • 販売を希望する国
  • 希望する販売形態
  • 設置・保守への対応可否
  • 必要な英語資料、動画、価格情報
  • メーカーとのオンライン面談の意向

現地側の要望を整理した上で日本メーカーへ伝えることで、単なる製品照会ではなく、具体的な販売機会として検討してもらいやすくなります。

当初希望していたメーカーとの条件が合わない場合でも、同等または近い機能を持つ製品を製造する別の日本メーカーを見つけられる可能性があります。

日本企業が自社製品を一方的に売り込むだけでなく、現地ディストリビューターや顧客の具体的な需要を起点に製品を提案することも、東南アジアでの販路開拓に有効な方法です。

水処理・衛生分野でも候補企業を確認

厨房設備に加えて、水処理、浄水、衛生関連の企業とも接点を持つことができました。

水処理や衛生技術は、食品工場、セントラルキッチン、業務用厨房、清掃設備など、複数の用途と関係します。ただし、製品カテゴリーが近いだけで代理店候補になるとは限りません。

その企業がどのような顧客を持ち、新製品を取り扱う余地があるか、販売だけでなく設置や導入後の対応ができるかを確認した上で、候補企業として評価する必要があります。

事前の出展者リストと実際の出展状況に違い

今回、事前にWeb上の情報を基に作成した訪問候補リストと、会場で入手した確定版の出展者リストには違いがありました。

事前情報に掲載されていても、確定版リストや会場では確認できない企業が複数ありました。展示会の代理参観や候補企業調査を行う場合、早い段階で公開された出展者情報だけに頼らず、開催直前の情報や現地配布の確定版リストを確認し、訪問計画を柔軟に修正する必要があります。

一方で、会場を改めて確認することで、事前調査では候補に入っていなかった企業との接点が生まれることもあります。

展示会は参観後のフォローが重要

展示会で名刺交換をしただけでは、販路開拓にはつながりません。

相手企業の関心、顧客、販売地域、取り扱い条件などを整理し、必要な資料を送付した上で、次の商談やメーカーとの紹介へつなげるフォローが必要です。

今回も、現地ディストリビューターの要望を具体化し、日本メーカー側の海外販売可否やシンガポールでの既存代理店の有無、英語資料の提供可否などを確認することが、次のステップになります。

展示会視察では、訪問前の候補企業調査、会場でのヒアリング、視察後のフォローアップを一連の活動として設計することが重要です。

展示会代理参観・販路開拓を支援します

SHIFT HUBでは、東南アジアでの販路開拓を検討している日本企業向けに、シンガポールを中心とした以下の支援を行っています。

  • 展示会の視察・代理参観
  • 出展企業や競合製品の調査
  • ディストリビューター・販売代理店候補の探索
  • 候補企業へのヒアリング
  • 製品資料の送付と展示会後のフォロー
  • 現地企業とのオンライン商談設定
  • 英語での初期コミュニケーション支援

シンガポールや東南アジアで、自社製品の販売代理店、現地パートナー、導入先候補を探している企業様は、お気軽にSHIFT HUBへご相談ください。